TRICERATOPS

 長崎スカイジャンボリー初登場!「実は長崎でライブすること自体、すごく久しぶりなんだよ」(吉田)という踊れるロックンロールバンド・TRICERATOPS。舞台袖で3人で気合を入れて、さぁ、ロックンロールパーティーの開幕だ。そんな3人がステージに姿を現すと大歓声が彼らを迎える。「長崎ーーーっ!!Are You Ready?」と和田が叫び、轟くビートが怒涛のグルーヴ感を生む『Two Chairs』からライブはスタートした。1stアルバムに収録され、もはや彼らのライブでは10年以上演奏されて常に彼らのライブを彩ってきた最強のロックンビートに大きく跳ねるオーディエンス。さらに2曲目で鳴りだしたのは、彼らのヒットチューン『Going To The Moon』。リフ一発で五感を奪っていくような鮮烈な一曲に瞬時に観客をビートの虜にしてしまう。決して派手なナンバーではないのにドラマティックでメロディック。上へ上へ。手を伸ばして全身全霊で音を楽しんでいるオーディエンス。気がつけば山の斜面に陣取る観客も腰を揺らしながら彼らのグルーヴに染められる。
 「はじめましての人も多いと思うんですけど、僕ら全力でやるので、ぜひみなさん、踊りまくっていってください!」と和田が告げるとまだまだ踊り足りない観客からの声が大きな歓声となって返ってきた。続く新曲『Happy Saddy Mountain』はほのかにノスタルジックな雰囲気が滲むミディアムロック。その優しさが会場にじんわり染みていくのを感じさせる。さらに『I GO WILD』は幾重もの表情を持つロックンロール。どこか切なさを宿す序盤に、骨太なサビ、そして終始軽快に響くリズムと繋がり、彼らの幅の広い音楽性を感じさせ、会場を盛り上げていく。続く5曲目では『1000LOVE』が。ロックのライブはこれでしょうっ!!とばかりのコール&レスポンスもキマって、重厚なグルーヴに会場が酔いしれる。3ピースで鳴らしているはずなのに、どの曲でも彼らの音はとても色彩感が豊かだし、音層も厚く、ギターとドラムとベースと歌声、という4つの音以上の音を生み出し、聴く者の全身にビシビシと打ちつけてくるよう。そんな肉厚(!?)な音で奏でるステージは最後の曲である『Raspberry』へ。踊れ、踊れと言わんばかりの軽快なビートにギターのリフで体は自ずと宙に浮いてしまう。跳ねる歌声。歌詞の通り、全てを忘れて身をゆだねて1日中踊り明かしたくなる。そんなTRICERATOPSの魅力が放出され、会場は熱い渦に浸食されていった解放感いっぱいのライブだった。
 楽屋でもメンバーはいい表情。「あまり僕らを知らなかった人も多かったかも。でもそういう人もうまく乗れるように演奏するのは楽しかったね」と吉田が言えば「常にお客さんを楽しませるようにその時の100%を出すことは出来たので悔いはないよ」と和田も続ける。そして最後に林は「MCでね“こんにちわ、福山雅治です”って言いたかったのに出来なかったから、来年も呼んで欲しいな」とのこと。ぜひ来年もスカジャンへ(笑)!!

photo

photo

photo

photo

photo

top ページのTOPへ
THE BAWDIES

 ROYが叫ぶ。「今日は心を裸にして、裸のお付き合いというのはどうですかー!?」と。直後に斜面から観客が駆け下りる。ステージ前にはどんどんオーディエンスが集結し、しょっぱなから起きた凄まじいモッシュは砂煙のスモークをあげて彼らを視界から隠してしまった。それほどの熱狂ぶりを見せる稲佐山。踊れ、踊れのダンスチューンが続いてきたこの日のラインナップはどんどん熱を上昇させるバンドに楽曲ばかり。THE BAWDIESも1曲目の『IT'S TOO LATE』から会場を湧かせ、9000人の観衆を夢中で踊らせる。轟くビートとキレあるカッティングでリズミカルに響くギターの旋律も全てが全身を躍動させていく。この日の気温を吹き飛ばす勢いを見せるスーツ姿の4人が掻き鳴らす音は、記録的とも呼べる強烈な太陽の日差しよりも熱い。続く『EMOTION POTION』では全ての楽器とボーカル、コーラスがエモーショナルなハモニクスを起こす。そんな音を体全体で堪能するようにステップを踏み、踊る観客の姿に会心の笑みを浮かべるTHE BAWDIESの面々。会場を見渡してROYが告げる。「熱いんで、水分しっかり摂って、塩分も摂って…ホットドッグ。足りないものは、水分、塩分、『HOT DOG』!!」。その声でご機嫌なグルーヴのロックンロールがスタートだ。オールドスクール的なロックンロールをベースに宿しながらもポップにダンサブルに聴かせるTHE BAWDIESサウンドは群雄割拠の現在の音楽シーンにおいても綺羅星の如き輝きを放つ。そんな彼らのスカジャン初上陸とあって、盛り上がらないはずがない。MARCYのドラムもリズミカルに響き、JIMとTAXMANのギターも色香あるリフでオーディエンスのハートを鷲掴みにしていくよう。続く『KEEP YOU HAPPY』では「やっぱ愛じゃないですか?」と今夏のスカジャンのテーマである「愛」を叫び、一体感を呼ぶ。軽快に躍るビートが楽しさを湧かせ、ハッピーな気分を満喫させる、タイトル通りに『KEEP YOU HAPPY』な一曲。さらに新曲『JUST BE COOL』では高く手をあげ、体を揺らすオーディエンスの姿に、初めて聴く曲であろうと心から楽しめる楽曲では誰もが踊らずにいられないのだということを確信。これも愛だ。音楽への素直な愛。コール&レスポンスで会場を盛り上げ、ツィストで軽快にダンスする観客が印象的な『KEEP ON ROCKIN'』に続きラストは『YOU GOTTA DANCE』。彼らの楽曲の真骨頂とも言える軽妙なビートにROYのソウルフルなボーカルが乗れば、観客は無我夢中でそのグルーヴが稲佐山の観衆の熱と相俟って強大なパッションを生んでいく。「この稲佐山に花火をあげましょう。花火はあなた方ひとりひとりだー!」とROYの合図でオーディエンスがジャンプ!熱い熱いステージに長崎が揺さぶられた時間だった。
 「気温もですけど、お客さんが熱かったですね」とバックヤードには笑顔のROY。アウェイかとも思っていたというメンバーたちは予想だにしなかった盛り上がりだったと言うけれど、彼らのライブで踊らないわけがない。音楽への愛をわかちあったスカジャンとTHE BAWDIESに新たな絆が生まれたに違いない!

photo

photo

photo

photo

photo

photo

top ページのTOPへ