10-FEET

さて、この段階で会場全体は温まり過ぎ気味か!?
オーディエンスのテンションは最高潮で、全21回開催中、出演回数最多の16回!
2006年、彼らのキャリア初となるフェスの大トリをSky Jamboreeで体験し、現在は自らどデカいフェスを開催し、日本を代表するロックバンドとして貫録十分のヘッドライナーは、長崎愛、スカジャン愛を全身から溢れ出している、”Sky Jamboreeの顔”と呼ぶべき10-FEET!

すっかり陽も落ち、照明も鮮やかに映え出す時間帯、ライヴエリアはもちろん、シートエリアの一番奥までおもいおもいに10-FEETのタオルをステージにかざし、3人が音を発するのをキラキラした顔で待ち構えている。
まさに絶景だ。

この日彼らが1曲目に選んだのは、オーディエンスの多くが愛する『RIVER』(長崎ver.)。
『VIBES BY VIBES』へと続き、頭から煽り、カオスの渦を作り、ミドルテンポの『蜃気楼』、「さぁ見してもらおうか長崎ぃー!長崎のロックキッズのノリを見せてくれよ」と『1sec.』へ。
頭から立て続けに、息つく暇を与えることなく、新曲の『ハローフィクサー』まで前半4曲立ち止まることなくオーディエンスを引っ張った。

彼らのライヴを観る度、いつも心に染みる10-FEETの歌詞、そして≪Vo./G.≫TAKUMAの全身全霊の言葉。
ここまでは言葉少なめだったTAKUMAが、「最近はちょっとでも間違えたら吊し上げられて謝らせられる。おもんないな…、おもろくしてこうや。まぁ、俺らもどっちかってと言うと、悔しいな、とか、ごめんなさい、とか、そんな思いが燃料になってここまで来たかな…。ありがとうと、ごめんなさいでこれたんかな、10-FEETは。」
続けて「自分のために頑張るのってすごく難しくて、バンドでも何でも。でも、友だちのためとか、そういうときは何をするべきか頭で考えなくても体が勝手に動いたり、言葉が出たりします。誰かのためならすぐに動けんのに。今日はそんな夜にしたいな。俺らはよく熱いとか優しいとか、メッセージ性があるとか言われるけど、ほとんど、”悔しいな、くっそー”って気持ちでここまで頑張ってきただけで、そんなにできた人間ではありません。でも熱いなとか優しいなとか言われると嬉しいんやけど、今日も感じるてるんやけど…、優しいのも熱いのもお前らの方やよ、ありがとう。『ヒトリセカイ』」
この曲の持つ熱量で、10-FEETが真摯に伝えたいメッセージを一緒に口づさむオーディエンスや、挑むように楽しみ続ける熱いオーディエンスたち。

ここからは後半戦がスタート。
≪Dr.≫KOUICHI「スカイジャンボリーありがとう、稲佐山大好き!ホントにここが好きなんや。だからこうして帰ってこれるとか…、本当にありがとうございます!お前らあとは帰るだけやろ、全部出してけや、帰るのに体力なんかいらん、あとちょっと!全部出し切って気ぃ付けて帰れや。このスカイジャンボリー、僕たちは大好きなんや…、さぁ最後かかってこいや!」

『その向こうへ』が鳴り出した瞬間からダイバーたちが次々とライヴエリアをサーフィンのように乗り越えていき、大きなサークルがグルグルと回っている。泥まみれに、揉みくちゃになりながらの大合唱!

「ありがとう、ここからはアンコールの時間使わさしてもらいます」と、クライマックス宣言。

「お前ら絶対大丈夫とか、お前ら絶対幸せになれるとか、絶対言いません。だってやってみなわからへんから。自分で幸せになっていくしかないし、自分で大丈夫にしていくしかないから。やってみなわからへんから。約束はできへんし。だからとにかくやってみる勇気が欲しい。その勇気をみんなで持って帰りたくてライヴ演ってます!あと2曲、そんな勇気を持って帰りましょう!『goes on』!!」
開始と同時にあちこちでMOSH& DIVE!良い意味修羅場のようなライヴエリアと、すべてが一体となったジャンプ。

そして最後の最後を飾ったのは、雨上がりの夜空に無数のタオルが舞った『CHERRY BLOSSOM』。
”ミスターSky Jamboree”は、「勇気出して頑張ろう!ありがとう、10-FEETでした!」と、今年の稲佐山を去っていった。


前年度の大トリ前のライヴ時TAKUMAがMCで、「小さな夢でしかないけれど、近い将来稲佐山でワンマンとか出来たらいいと思っています。1つの目標だし、叶ったときはよろしく!」
有言は実行された。1年も経たないウチ、今年5月19日にソレは行なわれた。
長崎を愛し愛されてる京都の3ピース。
また来年もこの場所でオーディエンスへ、そして大空に向かって音楽を届けてくれると信じて待つことにしましょう。


M1.RIVER
M2.VIBES BY VIBES
M3.蜃気楼
M4.1sec.
M5.ハローフィクサー
M6.ヒトリセカイ
M7.その向こうへ
EN1.goes on
EN2. CHERRY BLOSSOM

photograph by Yuki KATSUMURA

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