ゲスの極み乙女。

天気予報のとおり正午ごろに雨が上がり、会場の雰囲気が明るくなってきたところで、さらにムードが向上する出来事が。本番を前に「ゲスの極み乙女。」メンバーがステージに姿を現し、なんと公開リハーサルに突入!!『ノーマルアタマ』と『新曲(タイトル不明)』が1コーラスずつ演奏され、早くも大歓声が!
いったんステージを降り、12時20分ごろDJ YUYAのバンド紹介を受けて改めて4人が登場!《D》ほな・いこかのスティックカウントからスタートした1曲目は『パラレルスペック』。長崎出身、川谷絵音がイントロにのせて「いくぞー!」と一声。FM長崎はじめ全国各地のラジオ局でパワープレイを獲得した知名度のある楽曲だけに、イントロから観客ノリノリ!
次にギターカッティングから始まる『餅ガール』へ流れ込む!8ビートのドラム&歪んだベースという力強いリズム隊が、さらにオーディエンスの身体を揺らす!曲名にちなんで個包装のお餅を客席に投げる演出もあり(笑)
餅ガールから継ぎ目なく、いこかが4つ打ちを刻み続け、そのビートにあわせて《B》休日課長がコール&レスポンスを提案。課長「ドレスを?」 観客「脱げ!」というやり取りから『ドレスを脱げ』に突入。サビに向かってクレッシェンドするように感情が高ぶっていくこの曲、パンキッシュで勢いのある曲調のためライブエリアが大盛り上がり!

3曲披露した直後《Key》ちゃんMARIの名(迷?)ゼリフ「コポゥ!」を口火にMCタイムへ。客席からは女性メンバーに対して「かわいい!」、松浦生まれ、佐世保〜長崎育ちの《Vo/G》川谷絵音に対して「おかえりー!」との声が次々と。その声援の多さから、いかに彼らの長崎ライブが待ち望まれていたかがよく分かります。この夏各地で出演した野外ライブにおいて、ゲスの極み乙女。の演奏中は一度も雨が降っていないこと。Sky Jamboreeに出ることが夢だったので、この光景に感動していること。長崎での学生時代は音楽をやっておらず、母校(長崎東)近くのコンビニで毎週月曜に発売される週刊少年ジャンプを読むことだけが楽しみだったということなど、様々なエピソードを語る絵音にファンは拍手喝采。
Sky Jamboreeの翌週にTV番組でこの曲を演奏します、と前フリして8月6日リリースの最新シングル『猟奇的なキスを私にして』を披露!ミドルテンポのこの曲こそ、彼らの神髄といえます。横ノリを生み出すいこかのダンスビート(特にブレイク後のクラッシュを打ち抜く瞬間が最高にクール!)、バンド内のグルーヴを掌握する課長のベースプレイ、変幻自在なサウンドで曲の表情を司るちゃんMARIのキーボード、複雑なリフからバッキングまで難なく弾きこなしつつボーカルピッチ(音程)も全く崩れない絵音の安定感。曲に合わせてお客さんが”のっている”というより、4人がお客さんを”のせている”というのが的確。演奏力と表現力の高さが存分に感じられた1曲!
楽しいライブの最中にまた降り出してきたものの、少々の雨など問題にもならず。「最後にキラーボールで踊りませんか?」とのMCから『キラーボール』がスタート!ギターを置きハンドマイクに切り替えてステージを動き回りながら歌う絵音、そのボーカルを支えるのは16ビートのドラム、スウィングした鍵盤、うねるベース。中盤のベースソロのあと、ちゃんMARIがショパンの幻想即興曲のフレーズを弾くところで、残る3人が彼女のもとへと集まってちょっかいを出すシーンも!最後はCDと同じように潔く「ジャン!!」と、カットアウトで演奏終了!(ちなみに休日課長、演奏中に頭を振りすぎて曲終わりにクラクラして倒れたのだとか。笑)

女性陣は2人仲良く手を繋いでステージを降りていき、そして去り際に絵音が一言。「11月にまた長崎に来ます。」と、嬉しいニュースが!
※10月にNewアルバム「魅力がすごいよ」発売、11月11日(火)長崎DRUM Be-7でのワンマンライブが後日正式に発表。

”ヒップホップ・プログレ”と自称する奔放な楽曲の数々、それが成立するのもこの高い演奏力があるからこそ。バンド名や楽曲の奇抜さ、メンバー個々のキャラクターの良さで人気が出たのではないこと。結成からわずか2年強での破竹の快進撃、その裏には4人がバンドのグルーヴをストイックなまでに追求したであろうことが窺い知ることができるライブでした。

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