今年で第13回目となったSKY JAMBOREE'2011 〜one pray in nagasaki〜。
8月21日(日)長崎市稲佐山公園野外ステージで開催された当日の感動と興奮を
えびさわなちが振り返るスペシャルレポート!
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photograph by Miyamoto Takuya . Matsuo Yusaku
GATE OPEN

 稲佐山で開催されてきた長崎が誇る夏フェス・Sky Jamboreeも今年で13回目。長崎の雄大な海と豊かな山の緑とに愛され、今や夏の風物詩であるこのライブイベントの開催を多くの人たちが心待ちにしていた。それは超豪華アーティストの共演で入手困難だったチケットを手にしたオーディエンスのみならず、出演者も、スタッフも、関わる全ての人が期待に胸を膨らませていた。今回はスカジャン出演回数が最も多い伊藤ふみおを始め、そんな伊藤の次に出演回数も多く、今や“ミスター・スカイジャンボリー”と目されている10−FEETや、久しぶりの出演となるサンボマスターにTHEイナズマ戦隊、そして3年連続の稲佐山登場で「スカジャンに育てられている!」と公言するFUNKISTも、やはり連続参加中の細美武士が率いるthe HIATUSや昨年に続いての登場であるTHE BAWDIES、さらには初出演の出演バンドたちも。この稲佐山で音を鳴らすことを楽しみにしていた。そんな1日の幕開けは……なんと雷を伴う豪雨!目が覚めて驚いた人は多いはず!朝7時には会場入りしていたスタッフも青ざめた。ホテルの窓のカーテンを開けた出演者たちも目を瞠った。一寸先は闇、と言ってもいいくらいに、霧が掛り、視界が確保できないほどの雨模様。すわ「中止か!?」と心配しない人はいないというレベルだったのだから。前夜祭を終えて、朝方帰宅したというFM長崎スタッフも多く、ほとんど寝る時間もなく会場に駆け付け、ステージにカバーをかけたり、設営されたセットのケアに駆り出されていたのだという。イベントは11時半から始まるFUNKISTのステージから幕を開ける。残り時間をカウントしながら、スタッフも出演者も、そしてそんな悪天候の中でも開催を信じて足を運んできたオーディエンスも祈っていた。「雨よ、あがれ」と。そして―――。
 その祈りは空に近い場所にある稲佐山から空へと届いていた。なんと11時からの降水確率0%!この時、関係者の誰もが心に思い浮かべていたのは、お酒と音楽が大好きな1人の男の顔だった。今年1月に55歳という若さで急逝した有森勝郎氏。この長崎Sky Jamboreeの立役者であった人物である。とにかく音楽が好きで、音楽の話をしている時は年齢よりもグンと若く見えてしまうくらいの情熱。
 毎年、スカジャンの打ち上げでもミュージシャンたちと音楽談義に花を咲かせて、帰るのも誰よりも遅かったくらい。そんな有森氏が、お酒を片手に、雨あがりに一役買っていたような、誰もがそんな気がしていたに違いない。だって雨のあがった会場で会った関係者や、有森氏の写真を持参してきたFUNKISTの面々も「有森さんだね」と笑顔になる。きっと彼が、あの笑顔で会場を見ていたに違いない。こうして長崎Sky Jamboree 2011は幕を明けた!

えびさわなちプロフィール
ライター。音楽誌やウェブ、携帯サイトでの音楽を中心にお笑いやスポーツ、映画などエンターテイメントに特化した執筆、編集を生業とする。4度目の参加となったスカジャンも素晴らしかった。こんな素敵な場所を作ってくださった有森さんの人柄に改めて触れた気がします。スカジャン万歳っ!ちなみにぶたまんは空港で大量買い。東京でも美味しくいただきました☆

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