Sky Jamboree 2024

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SUPER BEAVER



ここ数年スカジャンではお馴染みのSUPER BEAVERだが、今年?いや昨年からのいわゆる"飛ぶ鳥を落とす"的な爆発的なエグい勢いを引っ提げ4度目の稲佐山。フロアは入場規制した方がよかったんじゃね? というくらいパンっパンに膨れ上がっている。

17:35
「初めて出していただいた時から何も変わらず、愛すべきスカイジャンボリーと愛すべきFM長崎と愛すべきあなた。俺たちが1番ダントツ、ドキドキさせにきました、ただそれだけ。俺たちがSUPER BEAVERよろしくおねがいします」と、≪Vo.≫渋谷龍太は登場から会場すべてのオーディエンスと目を合わせるように語り、自由自在に動き回わっている。
瞬間着火とでも言おうか、『グラデーション』が鳴り出した途端、稲佐山にスイッチが入り山が大きく揺れ出した。「ご機嫌いかがですかスカイジャンボリー、大変に暑いですけど、もっともっと熱くなれますか!」『ひたむき』、『秘密』が続いた。それまでも十分に盛り上がっているにも関わらず≪G.≫柳沢亮太の「丘の上まで両手上がりますか!」の声で、更にオーディエンスの声、手拍子が大きくなり、絶景と言ってもいい程のステージに押し寄せるパワーのカウンターが上がっていった。




「改めまして、LIVE HOUSEから来ましたSUPER BEAVERです、よろしく!俺が知ってる唯一の野外のLIVE HOUSE、スカイジャンボリーへようこそ。」
「フェスって音楽でひとつになろうぜとか、音楽で一体感とかマジで興味無いッす。俺が興味あるのはあなたたちではなく、あなたです。」
「だから一体感なんて無理に作ろうと思って作るもんじゃねぇと俺は思ってます。そうじゃなくて、たまたまおんなじ方向向いちゃって、たまたま生まれる一体感。それを俺たちはLIVEって呼んでる。俺今日、あなたと一緒にLIVEしに来たつもりでいるんでよろしくお願いします。野暮なこと言うぞ、束になってかかってくんなよ、お前が1人でかかってこい!」と、SUPER BEAVER vs. ひとりひとりのあなたの、バカでかいコールアンドレスポンスが稲佐山に轟いた。「最高です」とは言ったものの、それで満足する訳もなく、気が付けばライブエリアへ降りている渋谷龍太、その勢いのまま最前の柵へ降り立ち、最前のオーディエンスと一体になり声高らかに稲佐山を取り込もうとし、ライブエリアのオーディエンスも、もっと近くで渋谷を感じようと前へ前へと詰めかけている。



「改めてまして俺たちがSUPER BEAVER。スカイジャンボリー、お世話になります、よろしくお願いします。」
「この暑い中、もっとやれとかもっと声出せとかごめん!でもやっぱり最高ですね。さっきちょっと言ったけど、LIVE HOUSEから来た身としては唯一の野外で行なわれるLIVE HOUSE公演、LIVE HOUSEフェスはスカイジャンボリーじゃないかなって俺は思ってます。」
「この日を作るにあたって、未曾有の事態を経験して、それはFM長崎に限らず、スカイジャンボリーに限らず、バンドマンに限らず、ここに来てるあなたも含め、頓挫した思いや頓挫した気持ち、成就できなかった思いや気持ち、やりたかったなって思い、諸々の気持ちを抱えて、今日ここに来てくれてるんだと思うから、だからこそ俺たちはこの場がよければ、今日、この瞬間が楽しい。それが明日のことを忘れる事に繋がっちゃいけないなって思ってる。現実逃避するための音楽、俺たちは演るつもりとかまったくないんで。現実と明日からもしっかりと向き合っていけるような、そんな音楽を、心を込めて誠心誠意、バンドマンとして演りたいと思ってこの場所に立ってます。」
「だからあなたと1vs.1の勝負をしにこの場に来てる。SUPER BEAVERというバンドは19年を迎えてもう始まってしまってるバンドなんでいつか終わることが決まってるバンドです。人生と一緒。生まれたら死ぬしかないの、それは決まってること。でもその間、その短い時間、どんな風に過ごすか、誰と過ごすか、どんな思いで過ごすか、そんな風に思ってる。そして音楽の血が流れてるこのスカイジャンボリーであなたとこうやって過ごせてること。死ぬとわかって生きてるんだから同じ時代、同じ時間、こうやって生きてるあなたと生きてる限り、生きてる以上は、カッコ良く生きたいなって思ってます。俺たちがSUPER BEAVER、改めてこれからもよろしく願いします。」



紆余曲折を経た経験の中から絞り出される渋谷の本気の言葉を胸に、多くのオーディエンスは次の曲、バンド4人の心から絞り出すような音、声の『儚くない』を静かに喰い入るように噛みしめていた。
ここからはラストに向かって走り出した。ギターが鳴り出し、渋谷の声が入った途端手拍子が始まった『名前を呼ぶよ』。渋谷の言葉を浴びた直後の、ひとりひとりの"あなた"へ向けた、この曲が与える力をガツンと実感した、青空の下のどえらいLIVE HOUSEの景色だ。
「また会いましょう!最後に1コだけ。愛すべきあなたのお手を拝借。声出しても大丈夫なんで一緒に歌える人は歌って!」と。瞬間何千もの手が上がり、手の海ができた。そこからバンドの演奏もマイクも無し。渋谷の声と手拍子、オーディエンスの大合唱のみで始まった『美しい日』。呼応するようにフロアだけではなく、丘の上まで、そこに集ったあなたが大きな声で歌い手を空に掲げている、とても美しいラストの『美しい日』だった。
「またスカイジャンボリーで会えるように。その前にLIVE HOUSEで会えたらいいね。そんなことを思いながら今日1日最高の時間をあなたと一緒に過ごさせてもらいました。改めて俺たちはSUPER BEAVERでした、どうもありがとうございました。」とあなたへメッセージを残していった。


SET LIST

1. グラデーション
2. ひたむき
3. 秘密
4. 儚くない
5. 名前を呼ぶよ
6. 美しい日