10-FEET

今年で通算12回目の出演。いつしかイベントの中枢として、日が沈む時間帯に出演するのが定着していた感がある10-FEET。5年ぶりとなる日中のステージ!

先ほどまで心の兄弟=茂木洋晃の勇姿を、ステージ袖でずっと見守っていたTAKUMA。
「ジャンボリーは有名無名とか好き好きに関わらず、ジャンボリーに昔から出ているバンドをすごく応援する傾向があると感じている。G-FREAKに対して、10年前に出ただけなのにものすごくホームな感じでおかえりムードだった。NYヤンキースがピンストライプに一度でも袖を通した選手は、たとえ他球団に移ったとしても一生ファミリーとして迎え入れるように、Sky Jamboreeも一度出たらホームやで!という感じが本当に大好き。」と、感慨深げ。
そのG-FREAK FACTORYから託されたバトンとあって、逸る気持ちを抑えきれない様子。(ちなみに10年前もG-FREAK〜10-FEETという流れでした。)

10-FEETタオルを掲げる人で溢れかえっているライブエリアに向けて”今年もお互いガチンコでいこうや!”と、楽器を持つ前にファイティングポーズを構えるTAKUMA。3人で手を突き合わせた後、お馴染みのSE(そして伝説へ)を早々と打ち切って「Sky Jamboreeー!!帰ってきたぜ今年も!」とシャウト。

今年は重厚なギターリフによる『JUNGLES』でスタート!ラウドなサウンドに拳をあげて”Oi!Oi!”と雄々しく盛り上げるファン。その力強い歓声に負けじと、一曲目から声を荒げるTAKUMA。体内に沈殿している感情の澱を吐き出すかのように、シャウトをたびたび挟みながらの熱演!

「もっといくぞー!」と吠えてから、単音のギターイントロへ。その瞬間から地鳴りのような大歓声!そう、名曲『RIVER 〜浦上川ver.〜』!3人が表現する川の清濁を、大海のように受け止めるオーディエンス。最後尾までの一体感は別格!そしてNAOKIの曲終わりのハイキックが今日も鮮やか!

TAKUMA「長崎ー!楽しみにしてたぞー!今日はとことん行くぞー!えらい昔からジャンボリーはずっと来てるぞー!いつも、呼んでくれてありがとう!」
ギターをかき鳴らしながら「長崎の奴らは楽しみ方が上手なことよく知ってるよ!長崎の楽しいこと好きな人柄を、この稲佐山でも街中でも、いつも見せてもらってます!」と話を続ける。
昨夜2時ごろに思案橋あたりで見かけたという、2人のおじいちゃんの不思議な会話を紹介して笑いを誘いつつ「長崎の人はホンマに楽しいこと好きやなー!俺らもあんな白髪になるまでこの稲佐山で楽しみまくるぞ!!もっとかかってこーい!!」このMCをきっかけに突入した『1sec.』。長崎は一瞬一瞬を楽しむことが得意というのを証明するように、ライブエリアは興奮の坩堝に!その後オーバーヒート気味の場内を制するように、TAKUMAが「この中に寂しがり屋どんだけおる?」と問いかけると、挙手する人が続出。「ほとんどやんけー!」と突っ込みながらも、「俺は寂しいこと自体は別に嫌いじゃない。寂しい時は色んなことに気づけるし。俺の周りにも寂しがり屋いっぱいおるけど、嫌いじゃない。寂しがり屋はすぐ友達を呼び出すし、すぐ音楽とか流し出すし、すぐどっか行こうって言うし、楽しみ方をよく知ってる!寂しいことを楽しいことに変える力と勢いをめっちゃ持ってる、しかもアホやし!いじめ、戦争、中傷、いやみ、この世界には寂しい事がいっぱいや!寂しい事を楽しいことに変えられる、寂しがりや。今日もそこにいるんだろう?お前らの力が必要や、これからも!」
そう語ってから演奏されたのは『蜃気楼』。トリッキーなリズムパターンを得意とするKOUICHIが一貫して8ビートで刻み、NAOKIもルート主体でベースを奏で、TAKUMAのギターもシンプル。それゆえ歌詞がストレートに胸を打つ。寂しさと楽しさは表裏一体。10-FEETだから伝えられる愛のメッセージ!

さらにまくしたてるように「いいかお前ら!諦めの悪い男、女になれよ!自分を削りすぎるな!物分かりの良すぎる男、女になるなよ!安い争いは絶対買うな!でも、ここは俺、私、絶対間違ってないって思ったら、一歩も引くな!安い争いは買うな!でも、ここぞっていうときは、お前の勇気と言葉がお前や回りの人の人生を変えていくっていうことを、忘れないでくれー!」
そう叫びながらワウギターをカッティング、『その向こうへ』になだれ込む!
もう十分すぎるほど熱狂しているオーディエンスに対し、さらに先の一体感を求めるように「このままストレイテナーまでぶっとばすぞー!」「長崎!みせてくれ!」などと刺激。見事なまでの大合唱に!

あっという間に感じるのは、中身が濃かったことの裏返し。今年も記録更新のライブパフォーマンスを披露した彼ら。
演奏を終えた直後、TAKUMAが地声に戻って「今日はストレイテナーが最後のトリ、楽しみにしています。俺の誕生日にストレイテナー・ホリエくん、よく分からんかってんけどオバQの写真をメールで送ってくれてありがとう(笑)」と、ユニークに交流エピソードを話してライブ終了。

昨年とほぼ同じセットリストながら、全く印象の違うライブを作り上げた10-FEET。
この日のことをTAKUMAが後日述懐してくれました。

「なぜか今年はライブ前から、自分にとっての”Sky Jamboreeでの10-FEETの集大成を見せたい”と思っていた。それが何故かは自分にも分からないけれども、今までジャンボリーにたくさん出させて貰った思い出や経験を全てライブのエネルギーに変えて、みんなに伝えたいと思った。でもライブしているうちに”まだまだSky Jamboreeというフェスのストーリーの中に居たい”という気持ちに変わっていき、気がつけば何もかも忘れてお客さんや稲佐山と一つになっている様な感覚にさえなった。あれこれ考えずとも”またここに帰って来る事が出来たんだなぁ”という気持ちになれるほど、今や長崎・Sky Jamboreeは故郷の一つ。そして今年は大切な仲間と一本のバトンを繋げた事が、とても意義ある事だった。稲佐山もG-FREAKFACTORYも馴染みの深い存在。なんともしっくりくる長崎の熱い熱い夏でした。」

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