TOKYO SKA PARADISE ORCHESTRA

Skaがよく似合うこのイベントに、日本を代表するスカバンドが満を持して初出演したのが昨年のこと。大雨にも関わらず最高の笑顔で、なりふり構わず踊りまくるオーディエンスの姿に感動し「今まで世界一お客さんが熱いのはメキシコだと思っていたけど、Sky Jamboreeのお客さんはそれに匹敵する!」と大絶賛でした。また出たい!とバンド側からのラブコールをいただき2年連続の出演、しかも今回はヘッドライナー!国境を越えて世界中で活動する、百戦錬磨の9人の侍が今年のSky Jamboreeを締めくくる!

20時過ぎ、ブラックのスーツを着こなしたメンバーが登場。《D》茂木欣一のスティックカウントから1曲目『Mission Impossible』、昨年と同じ曲からライブスタート!今夜のライブで何を企んでいるのか?と勘ぐりたくなるような怪しげな曲調。1分ほどの短い演奏が終わり《B.Sax》谷中敦が「始めるぞー!Sky Jamboree!踊る準備はいいかー!」とMCをしている最中にステージ上手側から数人が乱入。KEMURI 伊藤ふみおをゲストボーカルに迎えての『Pride of Lions』を、KEMURI ホーン隊も加わってのパフォーマンス!ふみおに出演オファーしたのは前夜だったらしく、全くスタジオリハーサルなどの合わせをしていないだろうにコンビネーションばっちり!伸びやかな歌声を披露したふみお。大きな拍手に見送られステージを去り、再び9人になったところで「がんがん踊っていってくれよー!!」と、続いては《G》加藤隆志の歪んだギターが唸る『ルパン三世’78』!4管によるスリリングなメロディ展開に鳥肌。ステップを利用して大ジャンプを決める加藤もカッコいい!《Tp》NARGOのトランペットソロのところでは「Oi!Oi!」コールも!
畳み掛けるように『DOWN BEAT STOMP』!大人気曲の連続投入で一番後ろまで全員がSkaダンス!(この曲の演奏中、筆者の近くにいらっしゃったKen Yokoyamaが「加藤くんは本当にいいギタリストだよ!」と一言つぶやかれていました。)《T.Sax》GAMO、《Per》大森はじめ、谷中はハンドマイクで歌いながらステージを動き回り、見た目にも躍動感のあるパフォーマンスを展開!ぐちゃぐちゃの足下など気にせずダンスを楽しむオーディエンスの姿も印象的。

早くも汗でぐっしょりの茂木、ジャケットを脱いで次の曲に。《Key》沖祐市のアコーディオンから始まる『ペドラーズ 2014』へ。デビュー25周年YEARの集大成として並々ならぬ想いで制作されたアルバム「SKA ME FOREVER」からのナンバーということで、キャリアの全てをぶつけてくるような前のめりの演奏!Skaというよりロックと表現するほうが近いぐらいの勢いある1曲!
ここで谷中がMC「去年初めてSky Jamboreeに出て、大好きになりました!国内でも屈指のロックフェスだと思います。何がすごいって、君たちがすごい!」と、最後まで残っているオーディエンスに賛辞を送り「俺は常々、心の中には音楽でしか洗い流せない部分があると思っているんだけど、今日はその裏付けがとれました。みんな泥だらけなのに思いっきり輝いているよ!!」との名言も飛び出し会場が沸き起こる!このあと更に大きな歓声が響くことに。それは2組目のゲスト=10-FEETの登場!!バンドコラボ第1弾シングルのジャケットと同じ紺色のスーツを着た3人。スカパラに負けず劣らず大人な雰囲気!TAKUMAはステージセンターに、NAOKIは《B》川上つよしの隣に、KOUICHIは2m以上あるドラム台に乗って茂木の後ろにスタンバイ。「今日は10-FEETベーシスト:NAOKIの誕生日です!」との谷中の言葉から《Tb》北原雅彦のトロンボーンが演奏の口火を切る『Happy Birthday Ska』!照れながらも嬉しそうなNAOKI。このサプライズ演出は大盛り上がり!バンドもファンもスタッフも笑顔に!
そして本題のコラボに突入。まずはTAKUMAが「Be brave!Be brave!」と歌い出し、10-FEETのアルバム「6-feat 2」でのコラボレーション『hammer ska』からプレイ!ブラスセクションの追加とツインドラム、ツインベース、ツインギターによる重厚なサウンド。暴れろといわんばかりの荒々しい音の洪水に、会場全体が大きく縦揺れでのりまくる!コラボ2曲目は当然『閃光』!双方ともに刺激しあうのが楽しいようで演奏中の表情がとても生き生きとしていて、見ている我々にもその楽しい雰囲気が伝染してくる!中盤のドラムソロ合戦は生で観ると最高にゾクゾク!!

喜びに溢れたコラボレーションに続き「全員両手を挙げろ!そのまま左右に下ろして全員で肩を組め!」と谷中が呼びかけ、昨年も大好評だった『All Good Ska Is One』へ。どんなバンドTシャツを着ていても関係なく、老若男女すべてが肩を組んで一体に。そのまま心地よいビートに身体を横に揺らしながら楽しむオーディエンス。ステージライトに照らされて、笑顔が輝いてみえるという実に美しい光景!演奏終了後、何度も「ありがとう!」と連呼して9人はその場を去っていきました。
しかし、世界一の盛り上がりと評された観客です。すぐさまアンコールを求める大歓声が起こり、再びステージにカムバック!(北原はいつの間にかSky JamboreeスタッフTシャツに着替えている!)
曲紹介にあたり、茂木が「スカパラ今年でデビュー25周年なんですけど、今年その歓びを我々ドイツ語で表しています。その言葉は”フロイデ”!」と、キーワードの”フロイデ”をコール&レスポンスしてアンコール曲『歓喜の歌』がスタート!ベートーベンの交響曲第九番を、GAMOが振るタクトに合わせてリズミカルなSkaにアレンジ。主旋律を奏でるパートがボーカル、トランペット、トロンボーン、メロディカなど様々で、同じメロディでも楽器によって印象が違うので面白い!ひととおり演奏が終わったようなところでGAMOがMC。「まだまだみんな歌えるか?みんなで大合唱して長崎の空に響かせよう!じゃあここで今日の出演者も呼びたいと思います!」と、袖で見守っていた共演者が一気にステージへ!
10-FEET、KEMURI、フラカン、Ken Yokoyama、SiM、[Alexandros]、グドモ、TERRENの各メンバー。23名が加わったことで、総勢32名で『歓喜の歌』が再開!オーディエンスも「ラーラーラー」で参加していることを踏まえると、トータル8032名での大パフォーマンス!(Ken Yokoyamaは歌うのでなく、KOUICHI用の高台ドラムをひたすら叩いて遊んでいらっしゃいましたが。笑)同じ曲を歌って分かち合う歓び、同じ感動を共有する歓びに包まれながら、最後は全員一度しゃがんでからの大ジャンプにてグランドフィナーレ!!
終演後、バックステージではアンコールに登場した共演者とSky Jamboreeスタッフが、スカパラの9人を囲んで歓喜の拍手をいつまでも贈っていました。

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