10-FEET

 新旧ミスターSky Jamboree の共演となる今年のSJ。KEMURI に続いて新たにミスターSky Jamboree の名で呼ばれるようになった10-FEET の登場を知らせるのは、もちろんドラゴンクエスト3の『そして伝説へ』のフルオーケストラ。そしてこれもいつもの光景だ。どんな天候だろうと変わらない。すっかり夜となったモッシュエリアに待ちわびたオーディエンスのシルエットが浮かぶ。突きあげられた拳が森林のように立ち、10-FEET のライブのはじまりを待っている。荘厳なSE の音が止まる。一斉にアガる大歓声。ギターがうなりをあげる。ベースとドラムもビートを轟かせる。鳴りだしたイントロは『JUNGLES』。そしてイントロが終わり、A メロに入った瞬間に一斉に飛び込むダイバー、そして中央へと押し寄せるモッシュする人々。コールにコーラス、もちろんメロディも。全身全霊のライブに、全身全霊で応えるオーディエンス。Sky Jamboree への愛で繋がる1万人と10−FEET の3人の熱く滾る絆を見た気がした。「剥き出しにしてかかってこいーーーー!」とTAKUMA が叫び、『1sec.』のイントロが鳴りだせば稲佐山が地鳴りのような歓声に包まれる。1秒の全力を、1瞬のパワーを、楽曲が鳴り響くあいだ中、放ち続けるオーディエンス。大きな声で共に歌い、思いっきり拳を突き上げ、地を駆け、生きていることを謳歌する。『その向こうへ』でも1万人の大合唱が空へと昇っていく。ダイブしようとも跳んでいようとも踊っていようとも、誰もが声をあげる。「その向こうへ」と。想いを飛ばしていく。彼らのライブの後半戦は『goes on』で口火を切る。モッシュサークルが沢山出来て、見知らぬ者同士が同じ輪の中で共に歌い、肩を組みながら跳び、後方からも次々に滑走してく るオーディエンスの姿が見える。「跳べ!」と何度も叫ぶTAKUMA に稲佐山が揺れる。そんな最強のライブチューンに続いたのは『CHERRY BLOSSOM』。軽やかなギターの音と共にステップを踏むオーディエンスが一斉に投げたタオルが夜空を舞う。その景色は圧巻。桜舞う。タオル舞う。稲佐山。ラストは『RIVER』だ。今の今までタオルを回し、投げていたオーディエンスに向かって、TAKUMA が告げる。「男子はT シャツを脱いで回して欲しいんだけど」と。すると会場の男性は悪天候なんて関係ない、とばかりにT シャツを脱ぎ、上半身裸に。モッシュエリアだけではない。シートエリアで総立ちの観客の、男性たち。気がつけば着替えように持ってきていたT シャツなのか、別に持参したT シャツを拳げる女性たちの姿も!その様子に嬉しそうに微笑んだTAKUMA がギターを爪弾き、『RIVER』が始まった。「Oi!Oi!Oi」と声をあげ、共に歌う稲佐山にT シャツが舞っていた。雨だって関係ない。Sky Jamboree を愛する人たちの想いが目に見える景色。ミスターSky Jamboree の両翼の片方、10-FEET のライブはこうして熱狂の中で幕を閉じた。

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