スカジャン スペシャルレポート
   
   
     
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Rickie-G

バンド間の転換時はライブエリアのお客さんに対し、スタッフがミストシャワーを吹きかけて“涼”をプレゼント。
容赦なく照りつける太陽に体力を奪われながらも、“Reggae発祥の地といわれるジャマイカもこんな気候なのかな?”と、頭の中はカリブ海へ逃飛行してみる(笑)

午後3時をまわったところでRickie-Gのライブがスタート。
普段はセレクターを従えてのシンガー&DJスタイル、あるいは1人でアコースティックギターの弾き語りスタイルというライブ形態が多いのだが、この日ステージにはギター/ベース/ドラム/キーボード/パーカッションがスタンバイ。
自分の音楽を・メッセージをよりダイレクトに伝えたい、という本人の思いから実現したバンドスタイルでのライブ!

1曲目はカバー「no rain」でスタート。第一声からド肝を抜かされた人も多いのでは?
芯の太い力強さと、温かい優しさを兼ね備えた声質。かつメロディを自在にコントロールできる抜群の歌唱力。ソウルフル、という表現には収まりきれない圧倒的な存在感がRickie-Gの歌声には宿っている。

「よく聞いとけ!」というように自分の耳を指差した後、ブルースハープを勢いよく吹き鳴らして始まった2曲目の「革命のとき」。バンドversionは音源とは比べ物にならないほど力強くグルーヴィー!!そして発せられる言葉に心を鋭くえぐられるような感覚を覚える。

というのも「ただ歌が上手いだけのシンガー」とは決定的に違い、彼は“言葉を伝えるシンガー”なのだ。
愛や平和だけでなく、ときにRebel Musicとして政治や社会問題などへの不満・怒りをぶつけていくという人間臭さ。喜怒哀楽の全てを臆することなく表現するところが人々の感情に訴えかけるのだろう。

『ツアー回ってこうやって音楽をやりにきて、また青春がきたみたいですげぇ楽しいです。』と軽くMCしてから3曲目「逃飛行」を熱唱。特筆すべきは中〜高音域のボーカル。最高に伸びやかで、そのままスーっと空に溶けていく感じがたまらない!

この日はフルバンドでのパフォーマンスということで、楽曲がCD以上に活き活きとした表情をみせる。
また、ライブ前は8000人という大舞台に緊張を隠せなかった彼だが、曲が進むにつれて調子を取り戻したようで、音の波を泳ぐように身振り手振りしながら歌っている姿が非常に気持ちよさそう。

『逃避行いい歌でしょ?』と自画自賛するおちゃめな場面もありつつ、続いてはブルーハーツのカバー「ラブレター」。サウンドに合わせるかのように会場にはそよ風が吹いて極上の空間に!

その後10-FEETのサポートに出演したDOCTOR長谷川氏が再びトランペットで登場、「134」というナンバーを共演。ファルセットが美しく、全体的にディレイが深めで幻想的。間奏でRickie-Gが「Bobby McFerrin/Don’t Worry Be Happy」のフレーズをブルースハープでプレイ。誰もが聞いたことのあるメロディに会場からは拍手が!

残り時間もわずか。最後の1曲は彼が本当に歌いたいことであり、一生歌い続けていくと宣言する代表曲「Life is wonderful」。
歌い出しの1コーラスは超絶のアカペラを披露。問答無用に鳥肌が立つ!
バンドversionは後半アップテンポになるというアレンジ。加速していくグルーヴに後押しされ、Rickie-Gの歌声もぐんぐん伸びてオーディエンスの体に浸透していく。音のカオスに飲み込まれていくような感覚が何ともたまらない!

その演奏が終わってバンドメンバーがステージを去る中、Rickie-Gはまだ伝え足りなかったのだろう。引き続きマイクを持ったまま『Life is wonderful…Life is wonderful』『生きることは素晴らしい』と噛みしめるように何度も口にしていた。客席からは最大のリスペクトを込めた歓声が沸き起こる!

彼にとって“歌”とは生活の一部なのだろう。決して力むことなく、ごく自然に人と会話するのと同じような感覚。歌を歌うために生まれてきた男=Rickie-Gという人間味がにじみ出たステージだった。

  Rickie-G
 
Rickie-G
 
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BEAT CRUSADERS

前半5組が終了し、ここから後半戦のスタート。しかも控えている5組は全てヘッドライナー級のモンスターバンドばかり!徐々に涼しくなっていくとはいえ、まだまだ体力勝負。みんな大丈夫かな?という心配をよそに、続々とステージ前に人が集まりだし、気づけばライブエリアは満員に。今年のオーディエンスは元気だなぁ。
しかもこの時間ライブエリアに集まった人の多くがお面を着けている。どこの縁日だ?(笑) ※もちろん物販などでの販売は行われていません。

長崎ライブはメジャーデビュー直前の2004年7月以来3年ぶりとなるが、実は今日が初体験♪という人も多いだろう。BEAT CRUSADERSのオンステージ!

お馴染み、自身のナンバー「SASQUATCH」をSEに登場。広い会場のフェス使用なのか、いつもよりお面がデカい!!
曲にあわせてメンバーは適当にダンス(笑)そしてSEが終わり、楽器をスタンバイしたところで『長崎のみなさん、大変お待ンたせしマシータ!BEAT CRUSADERSです!』とヒダカさんが一言。次の瞬間、お面をとって客席にプレゼント!響く大歓声!と同時にお面を奪い合う蜘蛛の糸状態のライブエリア(笑)

ついに素顔になったメンバー、あとは小細工なし!ロックで勝負!と言わんばかりに1曲目から「DAY AFTER DAY」でトップギアに!
AC/DCのアンガスヤングを彷彿させる短パンスーツでラウドなギターをかき鳴らすカトウタロウさん。メロディメーカーとしてのセンスを生かした絶妙なコーラスワークを聴かせるクボタマサヒコさん。ルックス・キャラ同様にワイルドなドラムを叩くマシータさん。赤のつなぎ服と辮髪だけでなくダンスでも目を奪わせるケイタイモさん。そしてハスキーなボーカルでメロディを彩るヒダカトオルさん。

1曲終わったところで『Sex、Drug、Rock’n Roll。一番好きなのはドレだ?!』と呼びかける。オーディエンスは大きな声で最初の単語を回答、当然な流れのように名物コーナーに突入(笑)早速きました下ネタコール!(しかも女の子が予想以上に大声でコールしている!)
これは個人的な意見だが、彼らが下ネタをコールさせるのは、羞恥心という固い殻を打ち砕くことで“未知なる自分との遭遇”を体感させようとしているのではないだろうか?

それはさておき、ライブはイントロのギターリフがカッコいいナンバー「E.M.O」に突入。音源よりBPMの早いライブならではの勢いあるプレイにライブエリア大揺れ!

前日「MONSTER baSH」に出演して、当日関西空港からの長崎入りだったそうだが、飛行機が1時間遅れてギリギリの会場到着だったことなどをMC。
そして『普段はお面をつけた冴えない中年。しかしてその実態は、下ネタを華麗に操るPOP PUNK職人、それがBEAT CRUSADERSだ!』と改めて自己紹介。

自らヒット曲と宣言してプレイされた3曲目「HIT IN THE USA」。fmnagasakiでもリリース時にパワープレイしていたナンバーで、オーディエンスが曲にあわせたハンドクラップも!
続けてキラキラしたメロディがとびきりPOPな「TONIGHT, TONIGHT, TONIGHT」でシンガロング。(個人的にはMusic Videoのように頭に気球をつけて空に舞い上がりたくなった)
さらに最新アルバムから「TREASON」をチョイス。アッパー以外もセレクトするビークルの幅広さに感服。

ここでチューニングや水分補給などメンバーは小休止。すると突然ライブエリアのファンが自発的に下ネタコールを始めたではないか!?これにはメンバーも驚いたようで(笑)、ケイタイモ氏いわく『自分達から言い出したのは長崎が初めてだよ』とのこと。それでいいのか?長崎の皆様エンダァ奥様(笑)

MCでは9/16に淡路島で野外ライブ「BOYZ OF SUMMER」を主催することをPR。このイベントに足を運びたくなるようなナンバー!と前フリしてプレイされたのはYOUR SONG IS GOODとの共作トラック「FOOL GROOVE」!
理屈抜きにカラダが動き出す、本能直結のパーティーチューンに8000人がジャンプ&ダンス!

ラストは「CUM ON FEEL THE NOIZE」で駆け抜けて、素顔公開タイムが終了。アンコールをせがむように下ネタコールがしばらく続くほど(笑)あっという間の30分だった!

人によっては彼らのMCを下品だ、最低、と感じるかもしれない。しかし、それらは彼らの表現する世界のあくまで表層だと断言しよう。

能ある鷹は爪を隠すもの。能あるヒダカは顔を隠す。

素顔という真実を隠す彼らのことだ、下ネタの奥にはビークル・サウンドの本質が隠されているに違いない。そこを感じ取ることができれば味わいも格別、印象もガラリと変わるはず。

  BEAT CRUSADERS
 
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