スカジャン スペシャルレポート
   
   
     
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FUNKY MONKEY BABYS

誰が何番目に出るか分かっているうえで、12時にはライブエリアが超満員!それもそのはず、今年のトップバッターは「10-FEET」なんだから!
4年連続5回目の出演となる彼ら。昨年はトリという大役を勤め、大雨のなか伝説的なパフォーマンスを行ったことも記憶に新しい。“テンフィなら絶対いいライブを見せてくれる!”そんなオーディエンスの期待感がライブエリアの集客に表れた形だ。

今年はバンドにとって結成10周年というアニバーサリー。しかし彼らの歩んだ10年間は、決して平坦な道のりではなかったように思う。特にここ数ヶ月は酷な出来事が続いたのはご存知の方も多いだろう。
(Vo/G)タクマさんが喉のトラブルで歌えなくなり、初夏のツアーを延期せざるをえなくなったこと。その休養明け、復帰第一弾に予定していた10-FEET主催の野外イベント「京都大作戦」が台風の影響で中止になったこと。
けれどもこの逆境こそが、かえってメンバーの結束力をより強固に、且つ3人の音楽への情熱を奮い立たせたのではないだろうか?

SEが流れるなか3人が走って登場、そしてステージ中央で組体操のピラミッドを笑顔で決めた後に(笑)楽器をスタンバイ。
タクマさん、ナオキさんがコウイチさんの前に近づき、3人で拳を合わせる。その後タクマさんは空を指差し精神統一、オーディエンスも同じように手を上に挙げ会場の気持ちが1つになったところで注目の第一声!『バスガス爆発です!!』という意味不明のMCからライブスタート(笑)

1曲目はナオキさんがカスタムメイドのNewベースでゴリゴリに攻める「2%」!イントロから大歓声!続けて「JUST A FALSE! JUST A HOLE!」「STONE COLD BREAK」と10-FEETお得意のごちゃ混ぜアッパーチューンをたたみかけ、会場の熱は一気にヒートアップ!

メンバー全員(特にコウイチさん)笑顔でプレイ、曲中にはお馴染みの『だらしない顔で笑いなさーい!』とシャウト。それに呼応するようにオーディエンスもみんな笑顔で歌う!

3曲聴かせたところでMCをはさむ。日中の一番暑い時間帯なので、ここで一旦クールダウンかと思いきや突然のウェーブ!前から後ろへ人の波がうねり、次は後ろから前にウェーブを返す。その波がステージに到達した瞬間に「RIVER」のイントロギターを弾き出すタクマさん。(ニクい演出だ!)
この曲からステージにはサポートメンバーのDOCTOR長谷川氏が加入。(ソプラノSAX/Trumpet担当)。長崎でサポートありのステージは今回が初!心地よいホーンの響きが曲により表情をつけて、歌詞の世界観にぐっと感情移入。

泣きのゾーンはこれだけで終わらない!
『人それぞれ大変やろうけど、元気出してね。戦うあなた達へ』と捧げられた「ライオン」。彼ら自身この10年間、音楽をココロの支えに日々の辛い出来事と戦ってきたはずで、他ならぬ自分自身に対して歌っていたのではないだろうか?
『毎日が辛いことの連続だからこそ、今日のような1日が映えるんでしょうね。毎日ごくろうさん』と暖かい言葉で締めるタクマさん。

ラストは「4REST」で再びアゲ選曲!(これは意外だった)
『ありがとう!I love you, Respect!』と感謝の気持ちを繰り返し伝え、最後はお決まりの振り向きブレイク(笑)

タクマさんの喉の調子は決して本調子ではなく、高音のメロディラインなどが苦しそうに感じるところも否めなかった。が、そんなことは関係ない。
演奏や歌の上手さを求めるのであれば自宅でCDを楽しめばいい。ライブで一番大事なのは“共有”すること。

10-FEETと一緒の場所を・時間を・想いを共有できたこと。

そういう意味でこの30分間はプライスレスな時間だったのではないだろうか。




  10-FEET
 
10-FEET
 
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THE RODEO CARBURETTOR

お盆も過ぎた8月最後の日曜日。会場は標高333mの場所…にも関わらず笑えないぐらいの暑さが人々を襲う。水分補給だけではどうしようもないほどの暑さに、バンド間の転換時は大半の人が休息を取りに芝生エリアへ避難していく。

“目には目を 歯には歯を”という言葉があるように、“アツい太陽にはアツいバンドを!!”太陽光線に負けないほどの強烈な熱を放出する3人:ロデオキャブレターが登場!

UKの「IN THE CITY」、アメリカの「S×SW」など海外の大型ショウケースに出演するなど、その実力は高く評価されている彼らだが、意外なことに野外ライブは今回が初!

まずは自身の楽曲「God of Hell」のリミックスをSEにメンバーが登場。
個人的にも大注目の彼らのライブは、単音リフとメロディラインのシンクロが印象的な「KICK UP A SHINDY」でスタート!

カンカンに張ったスネアのヘッドが破れそうなほどにパワフルなドラミングでビートを刻む境さん。そのリズムをよりズ太く肉付けするように黙々とベースをプレイする滝沢さん。トレードマークの黒テレキャスターで空気を切り裂き、一点を見据えて歌う鍛冶さん。3人のグルーヴで楽曲が熱を帯びて加速していく感じがビリビリ伝わってくる!
気づけばその音に吸い寄せられるかのように次から次へとオーディエンスがライブエリアに集まり始め、2曲目の「Precious」が終わるころには、会場後方までバンドの世界観に引きずり込まれステージに釘付け状態に。

彼らは言葉より曲で雄弁に語るタイプ、軽くMCを挟んで次々と音を鳴らしていく。
中盤からは国内外のツアーで鍛え上げていった初期のナンバー「God of hell」「Pissed off」などをプレイ。ショート・インストチューン「R&Rにくちづけ」ではライブエリアがダンスゾーンに!

3人だけで繰り出す必要最小限のソリッドなサウンド、メリハリのきいた演奏にノックアウトされる人も多く、「こんなかっこいいバンドを今まで知らなかったなんて!」という声も。

鍛冶さんもお得意のスライディングしてしゃがみこんでギターを弾いたり、倒れこんでシャウトしたり、全身で表現。
最後はゾクゾクするようなリフの「BLACK LIST」を爆音で響かせてフィニッシュ。バスドラムの上からジャンプして決めた姿も最高にカッコよかった!
ライブエリアのオーディエンスも両手を上げて歓声と共にバンドへ最大級の賛辞を送る!

個人的に“THE RODEO CARBURETTOR=ライブハウス”という印象が強いため、野外はどんな感じなのか未知数だったが終わってみれば「最高!」の一言に尽きた。
ライブハウスと違い天井がないぶん、音がどこまでもヌケていく感じ。それに比例してリミッターを外したようなバンドサウンドが全身を震えさせる。

ロックとは刺激こそが最高の遊びだろ? 彼らはディストーションでそう語ってくれた。


  THE RODEO CARBURETTOR
 
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